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執筆者の写真渡部 潤一

2021_0115

【リズムマシンの皮をかぶったシンセサイザー】

昨今、ソフトウェアを通り越したハードウェアを使った制作がトレンドとなっています。

各メーカーから様々な機材が出ており、出音やプログラム方式が異なるバリエーションで溢れています。


その中で異端児とされている機材を紹介したいと思います。

タイトルにあります通り、「リズムマシンの皮をかぶったシンセサイザー」、

elektron MACHINEDRUMです。


808、909、LINN DRUMといったベーシックなものはもとより、

16種類のMACHINEDRUMならではのドラムキットがプリセットとして入っています。


パターンモード、ソングモードの組み合わせで一曲を演奏することができます。


「スペックだけだと普通じゃない?」いやいやここからMASCHINEDRUMの真骨頂が発揮されます。


MASCHIENDRUMは、異なるキットから独自の楽器(スネアやキックなど)を抜き出してオリジナルのキットを作成したり、

パラメータのオートメーションを書いたりと、ならではの機能が実装されています。


MASCHINEDRUMが「シンセサイザー」と言われる所以は、例えばキックを例にとると、


ピッチ・ディケイ・アタック部分の検出、アタック部分の立ち上がり、

スタートポイントの設定、リトリガー(何回素材をループさせるか)

EQでブーストするポイント、サチュレーション


といった、「エディットできないパラメータは存在しない」と言われるまでに縦横無尽に音作りが出来ます。


さらにMASCHINEDRUMには16基のLFOが搭載されており、各パート16トラックにかけても良いのですが、

音作り一点集中であれば、1音色に16基全てのLFOをアサインし、モジュレートする事ができます。


以上、リズムマシンの皮をかぶったシンセサイザー、MASCHINEDRUMの紹介でした。

販売終了をしてから随分経ちますが、ここまで細かいエディットができのはMASCHINEDRUMだけなのではないでしょうか。


もちろん、従来のリズムマシンとしても使えますが、

ちょっと変わった音楽を作っている方にはうってつけです!

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